神戸 旧居留地

神戸 旧居留地について 

1868〜1899年、神戸港の開港とともに設けられた外国人のための居留地(126区画)

  • 当時は全て外国人建築家の主導の下で行われた
  • 空襲で建物の7割が破壊された
  • 震災で106の建物が被害を受け、22棟は解体
  • 再建が進み新ビルが建設され、ガラリと様子が変わった

居留地・散歩コースの例

  1. JR元町駅からメリケンロードを南へ 
  2. 突き当たりの国道2号線沿いに東へ
  3. 神港ビルヂングから北に進み、大丸を通って駅に戻る



神戸メリケンビル(旧神戸郵船ビル) 

1918年、初代米国領事館の跡地に建設

設計:曾禰達蔵・中條精一郎

  • 地上3階建
  • 当初は銅葺き屋根と円形ドームがあったが空襲で焼失
  • 1994年の耐震補強工事のおかげで、運よく翌年の震災による被害は少なかった


商船三井ビルディング (旧大阪商船神戸支店 )

1922年竣工

設計:渡辺節

地下1階、地上7階、塔屋1階

  • 道路を挟んで海岸ビルの東隣にどっしりとそびえ立つ、その美しさで非常に目立つ建物
  • 神戸大空襲と阪神大震災を乗り越えた頑丈な建物




神港ビルヂング(旧川崎汽船本社)

1939年竣工

設計:木下益次郎

  • 戦後GHQに接収され、神戸基地司令部が置かれた
  • こちらも神戸大空襲・阪神大震災を乗り越えた頑丈な建物
  • 入口の「新港ビルヂング」というレトロな文字が目を引く
  • 見上げると屋上塔屋の装飾が美しい


チャータードビル (旧 英国 チャータード銀行神戸支店) 

1938年竣工 

設計:ジェイ・ヒル・モーガン 

  • 正面の存在感のあるイオニア式円柱が印象的 
  • 当時の木製回転ドアが残っている 
  • 道路を挟んで神港ビルヂングの東隣 
  • こちらも空襲・震災を乗り越えた頑丈な建物


十五番館(旧アメリカ合衆国領事館) 

1880年頃竣工 木骨煉瓦造2階建 

  • 居留地時代の唯一の建物だったが震災で全壊 
  • 解体後、明治時代の写真を元に復元(1998年)
  • 横の歩道に居留地時代のレンガ下水管の遺構あり(日本最古) 
  • 現在はレストランとして使用中


神戸朝日ビル(旧神戸証券取引所) 

  • 取引所として1934年竣工
  • 設計:渡辺節 
  • 廃止後に「神戸朝日ビル」として使用(映画館や朝日新聞社の支局を含む) 
  • 1994年に地上25階・塔屋1階の高層ビルに改装
  • 低層階の外壁は旧神戸証券取引所の外観を復元したもの

先日の商船三井ビルと同じ設計者

またもやレトロな建物の上にガラス張りのビルが乗っかっているようなデザインだが、歩いているとあまりそのことには気づかない(低層部の面積の方が広く丸いデザインだから)



旧居留地38番館(旧シティバンク神戸支店) 

1929年竣工

設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

地上3階、地下1階

イオニア式円柱

  • 38は外国人居留地時代の区画番号
  • 震災前の改修工事により被害は少なかった
  • 現在は隣接する大丸神戸店が所有
  • 旧神戸ユニオン教会と同じ設計者

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ 

  • 建築家/事業家/信徒伝道者
  • 日本に帰化後の名前は夫人の姓をとって、一柳米来留(ひとつやなぎ めれる)


神戸市立博物館 

1935年竣工

設計:桜井小太郎

  • 元々は銀行ビル(旧横浜正金銀行神戸支店→戦後は東京銀行神戸支店)
  • 以前からあった市立南蛮美術館と考古館を統合し、新しい人文系の博物館として昭和57年(1982)秋に開館
  • 1982年に増改築竣工 


「昔は外国のように綺麗だった」と何度も繰り返す — 神戸に生まれ育った母 — に写真を見せたら、建物の上にガラスのビルが乗っているような物を見てガッカリしていた

逆に母が若い頃に見ていた風景を見てみたい

1929年に三菱銀行三宮支店(現神戸支店)として建設された建物の柱頭部分




迷走記 〜人生は選択の連続〜

理不尽な世の中に対する少数派の心情/人生の転機に思うこと/自己治癒力を信じる/神戸周辺の歴史的建造物や史跡など

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